
ヘッドコーチ
野村雅彦
ソウルオリンピック出場、94年世界選手権準決勝進出(6位)など、日本代表チームの中心選手として活躍。また、12年ロンドンオリンピックでは解説員を務めるなど、指導者としてもトップクラスである。
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます!
厳しい受験勉強を乗り越えて一橋大学に御入学された今、皆さんは夢と希望に満ち溢れていると思われます。
近年、昭和世代の私たちにはいなかったような、“賢い”考えを持つ新入生が増えています。彼らは、“将来”を見据えて、大学の4年間を準備期間として活用しようとしているようです。たとえば、「海外で活躍したいから語学留学をする」「司法試験に備える」「人脈を構築するために活動する」などといった具体的な行動を取っています。大学はあくまで通過点であり、先々を考えて今から具体的に準備を進めなければならない、という“賢い”心がけなのでしょう。
しかし、ちょっと待ってください。将来の目標に向けて直接的な準備をすることは、早道になるかもしれませんが、芯も根っこもないものになってしまう可能性はないでしょうか? 大きなことを成し遂げるには、周囲を味方につけながら進む必要があります。そして、周りの人を納得させるためには、単なるスキルや知識だけではなく、それとは異なる魅力が求められます。
我々端艇部のここ数年の成績は、高校時代からボートエリートの道を突き進んでいる学生で占められている強豪私立大学を相手に、国内トップクラスの戦いを続けております。もちろん、将来の成功につながる行動を取ることを否定するつもりはありません。しかし、世の中には不確実なことが多く、一見不可能と思えるものがたくさんあります。だからこそ、どんな状況にも応用が利く、本質的な準備をしてみてはいかがでしょうか?
私が皆さんにおすすめするボート部での生活は、遠回りで不確実性の高い道に思えるかもしれません。しかし、それを“投資”と考えて、挑戦してみませんか? 確実な道を進むのは安全かもしれませんが、その分リターンも少なくなります。そして、そのような安易な道は、他の人でも簡単に選ぶことができるものです。
「不可能」の反対は「挑戦」です! どんなに困難で、不可能に思える道であっても、挑戦することで新たに見えてくるものがあります。挑戦すれば必ず成功するとは約束できません。ただ、挑戦のない成功には、まったく魅力がないことは確実です!
今の自分にはまだ見えていない、そんな想定外の未来を見てみたい方は、ぜひ我が部の門を叩いてください。お待ちしています!!